遺言書は、遺言者の最終意思を明確にし、遺産分割や相続手続きにおいて重要な役割を果たす文書です。
以下に、遺言書の書き方について4つの項目に分けて解説します。
- 遺言書の種類と選び方
- 遺言書の基本的な書き方
- 遺言書に記載すべき内容
- 遺言書の保管と実行

1. 遺言書の種類と選び方
自筆証書遺言 自筆証書遺言は、遺言者が自らの手で全文、日付、署名を書き、押印する遺言書です。手軽に作成できる反面、形式不備や内容の不明確さが問題となることがあります。特に、全文を自筆で書かなければならないため、量が多い場合や難解な内容の場合には注意が必要です。
公正証書遺言 公正証書遺言は、公証人が遺言者の意思を確認し、公証役場で作成する遺言書です。証人2名の立会いが必要であり、遺言の内容が公的に確認されるため、信頼性が高く、形式不備の心配がありません。遺言内容を秘密にしたい場合でも、公証人と証人が守秘義務を負うため、安心して利用できます。
秘密証書遺言 秘密証書遺言は、遺言者が遺言書を作成し、封印して公証人に提出する方法です。内容を秘密に保ちつつ、公証人がその存在を確認するため、一定の信頼性があります。
2. 遺言書の基本的な書き方
遺言書の形式 遺言書にはいくつかの形式がありますが、ここでは自筆証書遺言の書き方を中心に説明します。自筆証書遺言は、以下の要件を満たす必要があります:
- 全文自筆:遺言者が全文を自分で書くこと。
- 日付記入:作成日を明確に記載すること。具体的な日付が必要です。
- 署名:遺言者自身の署名を記載すること。
- 押印:遺言者の印鑑を押すこと。
遺言書の用紙と筆記用具 遺言書は特定の用紙を使う必要はありませんが、耐久性のある紙を使用することが望ましいです。また、筆記用具も鉛筆ではなく、インクの出るペンを使用することで、文字が消えにくくなります。
3. 遺言書に記載すべき内容
遺産の分割方法 遺産分割の具体的な方法を記載します。不動産や預貯金、株式などの資産を誰にどのように分配するかを明確にします。例えば、「自宅は長男に相続させる」などの具体的な記載が必要です。
遺言執行者の指定 遺言執行者は、遺言の内容を実行する責任者です。信頼できる人物を指定することで、遺言が確実に実行されるようにします。遺言執行者を指定する際には、その人物の同意を得ておくことが望ましいです。
特定の相続人に対する遺留分の配慮 遺留分とは、法律で定められた相続人の最低限の取り分です。遺留分を侵害する遺言は無効になる可能性があるため、遺留分に配慮した内容にすることが重要です。例えば、特定の相続人に対しては遺留分を確保するように配慮することが必要です。
その他の特記事項 特別な希望や指示がある場合は、それも記載します。例えば、「ペットの世話をお願いする」「特定の遺品を特定の人に贈与する」など、具体的な指示を明記します。
4. 遺言書の保管と実行
遺言書の保管 遺言書は安全な場所に保管することが重要です。自宅の金庫や信頼できる人物に預ける方法、公証役場での保管などが考えられます。また、自筆証書遺言の場合、法務局での保管制度を利用することもできます。
遺言書の改訂 遺言書は何度でも改訂することができます。新しい遺言書を作成する際には、古い遺言書が無効となる旨を明記し、新しい遺言書が最新の意思を反映していることを明確にします。
遺言書の実行 遺言者が亡くなった後、遺言執行者が遺言の内容を実行します。遺言執行者が指定されていない場合、相続人が遺産分割協議を行い、遺言の内容に基づいて遺産を分配します。遺言執行者は、遺言の内容に従い、相続財産の分割や名義変更手続きを行います。
法的サポートの利用 遺言書の作成や実行に際しては、弁護士や司法書士、もちろん私たち行政書士などの専門家の助言を受けることが有効です。専門家のサポートを受けることで、形式的な不備や法律的な問題を避け、遺言者の意思を確実に実現することができます。
まとめ
遺言書は、遺言者の最終意思を明確にし、遺産分割や相続手続きにおいて重要な役割を果たす文書です。遺言書の種類と選び方、基本的な書き方、記載すべき内容、保管と実行について理解し、適切な遺言書を作成することで、相続人間のトラブルを防ぎ、遺言者の意思を確実に実現することができます。遺言書の作成には専門家の助言を受けることも検討し、適切な手続きを行うことが重要です。
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